やってのける 意志力を使わずに自分を動かす
これは今年読んだ本でベストかも!
今まで読んだ中で役に立ったいくつかの本、
- 『オプティミストはなぜ成功するか』
- 『「誰でもできるけれど、ごくわずかな人しか実行していない成功の法則」』
- 『望めば、叶う』
- 『スタンフォードの自分を変える教室』
- 『WILLPOWER 意志力の科学』
等々他多数の内容をいいとこ取りして、うまく体系的にまとめてくれたような本だ。それもそのはず、本書の「Introduction 成し遂げるための科学」の1ページ目つまり、P15の最後の段落を読めばそれはわかるだろう。
この本の著者は、間違いなく内向型人間だ。女性だと気づいたのは何十ページも読んでからだった。本の帯には、「話題の全米ベストセラー、日本上陸」と書いてあるが、多分日本ではあまり売れないと思う。いや、私の予想が外れて、売れてほしいと思う(自分の予想が外れるのは常に癪だが)。いかんせん地味だ。感情を刺激するような書き方があまりなされていない。しかし、内容については、実に素晴らしい。なんかもったいないなあ。
「最後に」の内容、
わたしはもともと、絶対的な確信がない限り何かを明言しないタイプです。(中略)
そのわたしが、完全な自信を持って明言できることがあります。
私は読者であるあなた個人のことを知りません。
それでも、100パーセント断言できます。
「目標を達成する能力は、誰でも必ずのばすことができる」、と。
なぜこれを最初に持ってこないかなあ。原題は"SUCCEED How We Can Reach Our Goals" 日本語のタイトルは『スタンフォードの自分を変える教室』にあやかって、意志力というキーワードを入れているので、これはまずまず。帯もいい。
努力できるのも才能?
いえ、
努力なんて、
誰でもできます。
この本いいよぉと言って、うちの有能な学生アルバイトに見せたとき、「努力できるのは才能だよ」と彼は言った。こういう常識に反することは、目を惹く。
この本、何がいいって、まさに目標達成する可能性を高められることだ。それも万人向き。ただ、誰でもこうやればうまくいきますよ、たった一つの方法で、なんて虫のいいことは書いていない。こういうタイプにはこういう目標の立て方、こういうことについては、こうするというように場合分けがしてある。これがいい。
大体、私にかぎらず、誰でもそうだと思うのだが、自分がうまくいった方法をヒトに押し付けてしまいがちだ。自信があるヒトほど、そうなりがちだろう。上司が部下に対して、親が子に対して。誰もが柔軟な指導者ならばよいと思うのだが、そういうことは極まれだと思う。だから、自分自身に対しても、自分が指導する相手に対しても、本書の内容は非常に役に立つ。
自分のための書き抜き・要約・感想
自分にとって当たり前のことは省略するので、万人向けにはならないが、ここを読んでいる人にも参考にはなると思う。くわしくは、自分で買ってものにしたほうが絶対にいいと思う。
具体的で難易度の高い目標
具体的で難易度の高い目標は、成功と満足感の好循環をつくり出す。
抽象的な「なぜ」と具体的な「何」を使い分ける。
難易度で「やる気を出す方法」を変える。
「なぜ」を考えるとやる気が出る。「何」を考えると難しい行動ができる。
やる気や自制心を高めたい場合は、その行動を取る理由「なぜ」を意識的に考える。複雑で難しく、不慣れな目標に取り組むには、「何」の視点が役に立つ。新たに何かを学ぶときは、その行動を細かいステップに分ける。
これは目からウロコ。部下に指示を出すときやミーティングで、「なぜ」はよく強調するが、そこで終わってしまい「何」の指示出しが少ないなと、うすうす感じていたが、なるほど、というところだ。スキルが低いものほど「何」を示さないといけないし、また、やる気のわきにくい単純作業には「なぜ」が必要なわけだ。
また、何かプロジェクトをくむときなどは、まず目的を伝え、それから手段を伝える。まあ、これは普通のことかもしれないが、改めて意識すると、その効果のほども実感できるだろう。
いつやるの?
いつやるの?今でしょ!?
行動に慣れると「なぜ」の思考が多くなる。”いつ”やるのかも「なぜ」と「何」の思考に大きく影響する。
人は遠い将来のことを計画するときには抽象的な「なぜ」の思考を、近い将来のことを計画するときは具体的な「何」の思考を好む。
遠い将来について考えるとき、わたしたちは現実的な考えよりも、メリットを優先させる理想主義者の視点に立つ。近い将来について考えるときは、ビジネスライクな現実主義者の視点に立つ。
予定を決めるときは、近い将来か遠い将来のどちらかについて考えているかを自覚し、それが自らの思考にどう影響しているかを考慮すると、よい判断がしやすくなる。
「何」に注目すると、行動を先延ばししにくくなる。
証明型と習得型
- 証明型
- 自分の能力を証明することに重きを置く
- 習得型
- 自分の能力を伸ばすことに重きを置く
まだ書いてる途中だよ。編集の都合で、いったん保存します。ちょくちょく書き加えてます。
購入・各種データ
画像は楽天ブックス、文字はアマゾンにリンクを張ってあります。
やってのける ~意志力を使わずに自分を動かす~
私はhontoで買いました。
混沌の間>混沌の書棚>やってのける 意志力を使わずに自分を動かす
初回更新:2013-09-26 (木) 04:00:00
最終更新:2013-09-29 (日) 09:28:21
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