日本産幼虫図鑑
感想等
もう購入してから5年以上もたっているのにちょっと驚く。ついこの間、増刷されて再販されたようだ。もうちょっと前に見たとき(今年の夏?)品切れになっていた。買って半年以上してから書いた感想は以下のとおり。
日本産のトンボとチョウの幼虫がすべて出ているのは、ウリの一つだろう。しかし、トンボの幼虫に関しては、こんなにくわしくいらないよと私が思う一方で、最初の感想に書いたとおり、なにを食べるかすら出ていない片手落ちぶりである。マニアックすぎて、一般の人の視点がすっぽり抜け落ちてるのだ。少なくともトンボのところは。ちなみに、トンボの幼虫がなにを食べるかは、『日本動物大百科第8巻 昆虫Ⅰ』に書いてあった。
正直、評価の難しい本だと思う。普通種が網羅的に出ているわけではないので、ヒトに薦めにくい。しかし、この本を買ってよかったと思う瞬間は今までに何度もあった。
クロゴキブリの1齢幼虫について知ったのもこの図鑑である。私が撮ったクロゴキブリの1齢幼虫の写真やそれについて書いた記事は、ネット上でいろいろなところで引用されている。この図鑑がなければ、こういったことはなかった。
見知らぬ幼虫を調べるのにも使えるが、それ以上に、パラパラページをめくって、こんな幼虫もいるの?と楽しむのがよい使い方だと思う。たとえば、全国の保育園や幼稚園、小学校の図書室、こういったところには配備していてもいいんじゃないかな。
そうそう、この幼虫は蝶ですか?蛾ですか?という質問がネットの幼虫図鑑でもよくあるが、蝶の幼虫が全部出ているんだから、この『日本産幼虫図鑑』でまず調べるってのはいい方法ではないかな。
とても大切なことを書き忘れた。幼虫とともに必ず成虫の写真も出ている。これも本書のウリの一つ。ここは重要だ。チョウなんて、多くは蛹も出ている。これはすごい。
虫好きならば、この本を開かずに一生を終えるのはもったいない。思い切って買うもよし、思い切れないならば図書館で借りるもよし。
書籍データ・購入等
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日本産幼虫図鑑
初回更新:2011-10-19 (水) 08:44:54
最終更新:2013-04-29 (月) 22:35:36
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