星座を見つけよう

感想・思い出・使い方など

この本は自信をもってかなりのお薦め。私が小学生のころ(多分理科で星を勉強した4年生のとき)、母親が買ってきてくれた。当時の価格で950円。分類上は絵本になるのだろうか。今でも売っているロングセラーだ(日本での初版は映画『猿の惑星』が上映された翌年)。何年か前に本屋で見たときは、本当にうれしかった。まだ売ってるんだって。

この本の書き出しがすごく印象に残っている。

 「あの星はなに、これはなに星」とちゃんといえる人はとてもすくない。本物なんかみたこともないのに、カエデの木とカシの木が区別できたり、キツツキとカケスを区別できる人はいる。ところが、よく晴れた夜なら、だれでもみることのできる星については、なんとなくなぞめいたままにしている。

子供心に、この言葉は突き刺さった。

裏表紙には、対象として「小学校中級~おとなまで」となっているが、これは本当だ。私は未だに使っているから。星の写真を撮って、実際になんの星座かわからないとき、どこをどう写したのかわからないとき、この本で確認している。

四季ごとに北天・南天の星図が出ているのだが、見開きで左に「星だけの図」、右にそれを「線で結んだ星座の図」が出ている。これがいいんだ。これが今でもこの本を使っている最大の理由である。

当たり前だが、空にも、自分が撮った写真にも、線で結んだ星座はない。見えるのは、ただ点だけだ。撮った画像とこの本の左側を見比べ、ここっぽいというのをつかんでから今度は右側のページを見ると、そうか、これが○○座のこの部分かというのがよくわかる。これがいい。見開きで「星だけ」と「線を結んだ星座」と見比べられる本は、そうそうないのではないか。

星図には5等星までの星が描かれている。都会では肉眼でここまで見えないが、デジタル一眼レフでの撮影では5等星は余裕で写る。星が写りすぎると不思議なもので、かえって星座がわからなくなるのだが、この『星座を見つけよう』と見比べると実に見つけやすい。

星座の線の引き方が著者独特のもので、普通の本にある伝統的なもの(?)とは異なるのだが、この本の線の引き方のほうが、なるほど、だからこれは○○座なのね、と納得できることが多い。これは評価が分かれるところかもしれないが、わかりやすさという点では圧倒的に勝る。私は大いに評価する。

ページの後のほうには、惑星早見表もついている。西暦何年の何月ごろ、たとえば木星がどの星座の辺りにあるかといったようなことがわかるものだ。今でこそパソコンのソフトやネットなどでそれは簡単にわかるが、こうした入門的な本にもあるのはありがたい。

私がこの本を手にしたころは、この惑星早見表が使えなくなるのは、高校生のころだなあ、ずいぶん先のことだなあと思っていた。まるで未来永劫、そんなときが来ないのではないかというくらい。ところが今振り返ってみると、この早見表が使えなくなったのは、遠い過去のこととなっていた。

今売っている本の惑星早見表がどうなっているのか本屋で確認したら、ちゃんと最新のものに更新されていた。

比較的最近知ったことなのだが、この本の著者は、子供がよく土曜日にテレビで見ている『おさるのジョージ』の原作者だった。

大型で薄い本だが、内容はぎっしり詰まっている。一等星のある星座はクイズ形式で覚えられるし、ギリシア神話も少し出ているし、太陽と太陽系の惑星の大きさも同じページで比較しているし、星を見るための基本にも触れられている。これはかなりのお買い得の本だと思う。買わないのは損だよ!

書籍データ・購入等

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アマゾンのこの本のレビューを読んでいると、なんだか心温まる。みんな、子供のころにプレゼントされたりして、そのまま大人になってからもやはりこの本のことを想っている。みんなおんなじなんだなあって、みんな知らない人なのに、うれしくなった。

星座を見つけよう (科学の本)

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初回更新:2011-10-06 (木) 00:52:33
最終更新:2012-12-15 (土) 00:25:46
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