私は若者が嫌いだ!

きっかけ・感想など

図書館に2日に行ったとき、たまたま目に入った。著者が香山リカでなければ、このタイトルは、気にもしなかっただろう。

とりあえず図書館でプロローグ-私はこんな若者が嫌いだ を立ち読み。ふむふむ、これなら納得。私も手を焼くタイプの若者だ。いるいるこういうの。4月と9月に予約を入れてやっと借りられた本もあったのだが、これは捨ておけないといっしょに借りることにした。

ツイッターで話題になっている安藤美冬の『冒険に出よう』もまだ読み終わっていなかったが、この本を翌日の通勤電車で読むために『冒険に出よう』はさっさと読み終えてしまうことにした。私にとっての重要度が明らかにこちらの方が高いのだ。

今年になって採用したアルバイトがことごとくやめていったのだが、さほど自分に非があるとは思えなかった。20代の有能な部下も、私が悪いことはなにもないという。やめたほうの何人かは、私と「相性があわない」と言っていたそうなのだが、何をもって相性としたのか。思い当たることとしたら、仕事で必要なことを注意したことに対してくらいか。それを相性ととられてもなあと。そんなにきつい言い方だったかといろいろ振り返ってみたりもしたが、どうも腑に落ちない。そんなわけで、この本の内容にはとても強く惹かれた。

読んでみると、とても納得することあり、ピンとこないことあり、よくわからないことあり、怖いことありと色々だ。著者の香山リカもこれといった決定打があるわけではなく、ああなのかな、こうなのかなと色々思いをめぐらせ、結局ぼんやりとしかわからないようだ。

今は読むのを中断している『孤独なバッタが群れるとき』などと比べると、「文系的」な書物だなあと思う。きちんとした数値的なデータがほとんどあるわけではないので。しかし、これについてはまるで私の感想を予期したごとく、あとがきに説明があった。これについては一応納得である。

読んでいるときはかなり夢中であったが、読み終えてみると、で、私はどうすべきなのかということはさっぱりわからない。ただ、今はこういう弱い若者がやっぱり多いんだというその構造はある程度は理解できたか。理論武装というところまではいかないが、今までのように丸腰よりはずっとましだと思った。

さて、これからアマゾンのレビューに目を通してみるか。

一応、前の一文で終わる予定だったのだが、レビューを読むと、あまりにひどいのが多いので唖然とした。評価の辛いもののほとんどが本書をきちんと読んでいないことが明らか。まさに、本書に書かれているように「全人格を否定」された感じになっちゃってますね。まあ、それも含めて著者の予想通りでしょう。

タイトルについての批判もあるが、このタイトルだからこそ私は本書を手に取ったので、売るためには間違っていないでしょう。目に留まってナンボだから。これも編集部の思惑通りですね。

大切な補足

P118、新型うつ病増加の原因③自分らしく生きなければ意味がないの項目は、

20代、30代の若い世代にとっては、「私らしく働きたい」「自分にしかできないことがしたい」という「自己実現」こそが、働く動機や目的そのもの、あるいは生きる意味に直結している。

から始まる。私自身もこれに当てはまるとは思うが、若いころほどそうは思わなくなったかもしれない。私のことはともかく、この本のこの項目がその直前まで読んでいた安藤美冬の『冒険に出よう』とリンクした。ああ、なるほどぉと。安藤自身もその著書によれば、うつ病になって半年間仕事を休職している。そして、安藤の生き方に背中を押される若者たち。きっとうつ病経験者、もしくは予備軍も多いに違いない。

「自分らしく生きたい」、そして、そのバーが非常に高い。このことは私自身も自分を振り返ってよくわかる。今後、若い社員や学生アルバイトには、こういう傾向がないかどうかを意識しながら接することにしよう。

これだけは言える。あなたがいなくても、世界は回る。しかし、あなたがいなくなるとその世界は別の世界になる。どの程度別の世界になるかがあなたの影響力だ。しかし、その影響力があなたの存在意義であり、生きる価値であるのだろうか?本当に。

購入・各種データ

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私は若者が嫌いだ! (ベスト新書)

混沌の間>混沌の書棚>私は若者が嫌いだ!

初回更新:2012-12-05 (水) 02:58:14
最終更新:2012-12-05 (水) 10:29:10
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