風の中のマリア
感想など
幼虫図鑑の掲示板で、アシナガバチの同定が話題になっているときに知ったのだが、さっそく読んでみた。
話はオオスズメバチのワーカー(働き蜂)の物語である。虫たちにさまざま台詞をしゃべらせながらも、かなり忠実に自然界の物語をつむぎだしていると思う。これ1冊読むだけで、オオスズメバチとその周辺に関してかなり多くのことを知ることができる。私も知らないことがいくつか出てきて、とても面白かった。
読みながら、『スズメバチ―都会進出と生き残り戦略』に書いてあることと同じだなあ、よく著者は調べたなあと感心していたら、巻末には参考文献としてはもちろんのこと、「二人の先生には大変お世話になりました」と書いてあり、その一人がその著者だった。やはりという感じである。
読んでいて、あれ?と思うところが2箇所くらい確かあったのだが、私の認識が間違っているのかもしれない。この本は小説というよりも自然への理解を深めるための必読の1冊と言いたい。
購入・各種データ
風の中のマリア
風の中のマリア (講談社文庫)
初回更新:2011-11-27 (日) 10:31:04
最終更新:2011-11-27 (日) 10:49:58
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