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生物の分類

分類について

生物の分類は、生物とともに神様が作ったのならば、それはそれは完璧で美しいものであったろう。しかし、生物を作ったのは神様ではないし、仮にそうだしても、分類をしたのは人様である。そのため、例外やら不備やら作り直しやら論争やらその他もろもろ、いろいろな人間臭いことが起きる。従来は見た目の形態などを中心に分類していたが、最近では分子生物学的な手法によって、ありゃ違うじゃん!と学説がひっくり返ってしまうことがある。カール・ウーズによる古細菌ドメインの発見などはその最たる例だろう。ここでは、こだわりつつ、こだわらずに、大まかに見ていく。

研究者によって分類の仕方が違い、私もあちこちから分類を引っ張ってきて、自分で一番しっくりくるものにすることにした(ひょっとしたら、まったく同じものはこの世に二つと存在しないかもしれない)。伝統的なものは、リンネの二分法に従い、大きい括りから“界・門・綱・目・科・属・種”の階層に分ける(高1のとき、テストのために小さいほうから「しゅ、ぞく、か、もく、こう、もん、かい(種ぞく科目肛門かい?)」と暗記したのを覚えている)。はラテン語で学名を表すのが学術的だが(たとえばヒトは「ホモ・サピエンス」)、そんな面倒なことはここではしない。は省いて、は和名を使う(和名とは「ナナホシテントウ」などのふだん使い慣れたもの)。

上の6つでまだ細分化が足りないときには、さらに、それぞれについて、上位の分類にはには大・上を、下位の分類には亜・下・小などの接頭語をつけたりする。さらに亜科の間に、というのもある。

の上にさらにドメイン(超界、中国語では域)をもうけるのが最近受け入れられつつある。

ドメインと界

以下のように3つのドメインがある。そして、真核生物ドメインは4つの界に分けられている。庭の観察をして直接目にするのはすべて真核生物ドメインに属する生物である。

真正細菌ドメイン

いわゆるバイ菌じゃ。もちろん、人にとって有用な菌もあるし、毒にも薬にもならないものもある(というかそれが多数か?)。一般に大きさは数ミクロン(1μm=1/1000mm)程度。つまり、顕微鏡でなければ見えない。古細菌とともに細胞の核が膜に包まれていない原核生物。以前は古細菌とひっくるめて原核生物界(モネラ界)と分類されていた。今でもそうなっていることがあるが、真正細菌と古細菌は何らかの方法で分けるべきものである。

古細菌ドメイン

ウーズが丸々発見した「新世界」。見た目(とはいっても顕微鏡での話)は真正細菌と区別がつかないが、核酸の塩基配列が大きく違ったり、細胞膜を作るたんぱく質が異なるということで一緒にはできんと。はじめはより原始的と思われたので「古」と名づけられてしまったが、よくよく研究するとこちらのほうが真核生物に近いとわかってきた。身近なものではメタン菌がある。メタン菌は水田や沼などに生存し、土壌の有機物を分解してメタンガスを生成する。他には好塩菌、超好熱菌などヒトから見れば極限状態(実は太古の地球の環境に近いと思われるところ)に生息しているものがはじめたくさん見つかった。その後普通の土壌でも古細菌は見つかってきている。今後研究が進めばいろいろなことがわかってくるだろう。

真核生物ドメイン
原生生物界

動物でも植物でもカビでもキノコでもない真核生物その他大勢を一括り。かなり乱暴な分類。今後、研究が進めばいろいろな分類が提唱されるであろう。肉眼で見えるものでは、地衣類が含まれる。

植物界

いわゆる植物。光合成を行い、有機物を無機物から作り出す。そのため、(有機物の)「生産者」とも呼ばれる。光合成は藻類等も行うが、ここには含まれない。すべて陸上の生物。

真菌界

カビやキノコの仲間。「菌」という字がついているが、細菌とはまったく違う。真のバイ菌という意味ではない。最近の研究では、進化の系統としては植物よりも動物寄りで分岐したということがわかったきた。中学生のとき、菌類は細菌類とともに植物の仲間だと習ったぞ。有機物を吸収して、無機物を吐き出すので、(有機物の)「分解者」とも呼ばれる。

動物界

いわゆる動物。有機物を自前で生産できず、加工しかできないので、必要な分は他者から略奪する。効率よくそれを行うために自ら動く。(有機物の)「消費者」とも呼ばれる。

界の次は門だが、細かくなりすぎるので、ページを改めて、庭の観察で見られるものを中心に植物界動物界それぞれについて作ってみる。

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