混沌の間 > 庭の観察 > 生物の分類 > 植物界 > 被子植物亜門

生物の分類〜被子植物亜門〜

被子植物の分類

新エングラーにしようと思ったが、せっかく少し細分化するのでクロンキストの体系をもとに分類する。植物の分類について出ている本で、ちょっと新しいなと思える本は大体クロンキストで出ているようである。被子植物を双子葉植物綱単子葉植物綱の2つに分かれるのは新エングラーもクロンキストも同じだが、新エングラーでは双子葉植物綱離弁花亜綱合弁花亜綱の2つだけに分ける。最近の分子系統解析の結果から、マツモ属をのぞいて、すべてが単溝型花粉か三溝型花粉の2グループに分けられることがわかっている。以下、をすべて入れると大変な数になるので、以下は適当に間引く。

モクレン(双子葉植物)綱

双子葉植物だが、最近の研究では、その系統はいくつかに分かれ、やや複雑である。三溝型花粉を持つグループは、真正双子葉類とも呼ばれる。

モクレン亜綱

最も原始的な被子植物であり、一部を除き単溝型花粉を持つ。古草本類は多系統であり、分類は再編されるに違いない。これ以外の亜綱は三溝型花粉である。

モクレン目

すべて木本性。つまり、木。

コショウ目

スイレン目などとともに、古草本類と称される。コショウ科はもちろん、ドクダミ科もここ。ちなみに、問題のマツモ属はスイレン目に分類されているが、属から一気に格上げしてマツモ(亜)綱くらい作ってしまうべきなのだろう。

キンポウゲ亜綱

三溝型花粉花粉を持つ、真正双子葉類の中で最も根幹的な位置を占めると考えられている。2目からなる。

キンポウゲ目

キンポウゲ科やツヅラフジ科など。

ケシ目

ケシ科ともう一つの科からなる。

マンサク亜綱

イラクサ目イラクサ科は主に草本だが、他はすべて木本。。

ナデシコ亜綱

ナデシコ目が中心。3目からなる。

ナデシコ目

約1万種あり、きわめて多様な形態を示す。ヤマゴボウ科、オシロイバナ科、サボテン科、ヒユ科、アカザ科、スベリヒユ科、ナデシコ科などからなる。荒地の雑草や乾燥地に適応した多肉植物が多い。

タデ目

タデ科のみからなる。

ディレニア亜綱

離弁花類(ディレニア目、ツバキ目、アオイ目、スミレ目)と合弁花類(ツツジ目、カキ目)で構成され、今後、遺伝子解析の結果から再編がなされそう。

スミレ目

スミレ科以外もいろいろあるが、もともと日本に自生するのはあまりなさそう。パパイア科やウリ科もここ。

バラ亜綱

18目114科約5万8000種。被子植物の中でも最も多様性に富んでいる。

バラ目

バラ科以外にもいろいろ。

マメ目

広義のマメ科のみからなる。被子植物の最も大きな科の一つ。根粒菌と共生し、空気中の窒素固定をすることができる。そのため、お豆はたんぱく質が豊富。これについてはまたどこかで改めて。

キク亜綱

すべて合弁花(他の合弁花はナデシコ亜綱イソマツ目ディレニア亜綱ウリ目カキ目ツツジ目サクラソウ目など)。11目49科6万種。科の数はバラ亜綱の半分以下だが、種数では最大グループ。

リンドウ目

花びらは5枚がくっついた放射状の対称性を持つものが多い。葉は対生または輪生。

ナス目

リンドウ目に似ているが、多くの種類は葉が互生(互い違いにつく)。ナス科、ヒルガオ科など。

シソ目

シソ科、クマツヅラ科、ムラサキ科など。シソ科やクマツヅラ科では、左右対称に花が進化している。

ゴマノハグサ目

12科約1万1000種。シソ科同様、著しい左右相称花を発達させている。たくさんの種子を入れた袋を作る。

キキョウ目

花粉を柱頭の周囲にいったん集め、そこから花粉をばら撒く構造を発達させている。

アカネ目

アカネ科のみからなる。葉は対生で、顕著な葉柄間托葉を持つ。

キク目

キク科のみからなる約1100属2万種。双子葉植物で最も進化したグループ。花は放射相称の管状花(筒状花)と左右相称の舌状花からなり、それらが集まって頭花と呼ばれる見た目一つの花となる。

ユリ(単子葉植物)綱

19目65科約5万種からなる多様なグループだが、単溝型(またはその変形した)花粉を持ち、単系統である。多くは草本である。単溝型花粉を持つ双子葉植物のどこから分岐したかは意見が分かれるところで、今後の研究待ちである。現状、スイレン目と関連づける説が広く受け入れられている。

オモダカ亜綱

水生または湿地生のオモダカ目(3科100種)や他のと葉緑素を持たない腐生植物の2科数十種からなる。

ヤシ亜綱

個々の花はたいてい小型だが、仏炎苞と呼ばれる大型の総苞に包まれる特徴的な花になる。樹木が多いヤシ目タコノキ目サトイモ目が同じグループというのは無理があるんじゃないの?と思ったら、やっぱりrbcL遺伝子の塩基配列の解析による系統樹では、どれも互いに大きく離れている。

サトイモ目

サトイモ科とウキクサ科からなるが、サトイモ科のショウブ属は分子系統解析では大きく系統が分かれ、単子葉類の中でも最も初期に分岐したものになる。ショウブ亜綱ショウブ目ショウブ科くらいの分類が妥当なのかもしれない。サトイモ科は単子葉類としては珍しく、網状脈の葉を持つ。

ツユクサ亜綱

虫媒花のツユクサ目と風媒花のイグサ目、カヤツリグサ目、ガマ目などからなる。

ツユクサ目

がくと花びらが分化していて、放射相称から左右相称。

カヤツリグサ目

小形の花が集まって小穂を作る。

ガマ目

花はカヤツリグサ目よりもさらに退化的。

ショウガ亜綱

パイナップル目パイナップル科とショウガ目からなる。

ユリ亜綱

ユリ目とラン目からなる。

ユリ目

15科8000種からなるが、半数はユリ科に入る。

ラン目

ラン科(約1000属1.5万〜2万種)とわずかな種を持つ3科からなる。ラン科はキク科とともに進化の極みの双璧である。

混沌の間 > 庭の観察 > 生物の分類 > 植物界 > 被子植物亜門