双子葉植物綱 合弁花亜綱 シソ目

ゴマノハグサ科

オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)

名の由来
大きいイヌノフグリ。イヌノフグリ(在来種)とは、実が犬のふぐり(=睾丸、つまりキンタマだな)に似ているから。なんてかわいそうなネーミング。こんなきれいな花なのに。でも確かに実は・・・。ちっちゃいけど。いや、ちっちゃいからこそ良くたとえたというべきか。
直径1cmにも満たない青い、見た目4枚の花びら。花期は初春〜初夏くらいかな。暖冬の年、正月に咲いているのを見たこともある。
帰化植物
こんなにかわいらしくて、いかにも古来から親しまれていそうなのに、なんとヨーロッパ原産。ユーラシア・アフリカとも。明治20年頃に東京ではじめて気づかれたので、明治初期に渡来したと考えられるそうな。はっきりしたことはよくわからないというところか。
花は春先の日光を反射して、地面に落ちている宝石のようにキラキラ輝く。夕方になると花は閉じてしまうので、花を満喫するには真昼に限る(昼間に見て、夕方にも同じところを通ったのでまた見に行ったらなかなか見つからず、花を閉じるというのはそのとき初めて知った)。春のぽかぽか陽気とともにぼんやり眺めるのはなかなかの贅沢。散歩しながら、オオイヌノフグリの自分なりのスポットを探すのも楽しい。私などは、群生しているところを見つけようものなら、誰かに教えてあげずにいられなくなる。背丈の高い雑草が生えてくる前の時期に、そこらの日当たりの良い地面に生えているのを花さえ咲いていれば比較的簡単に見つけられる。オオイヌノフグリを知らずに一生を終えるのは、ちょっと損だと思う。
花の美しさ:★★★★★ 雑草度:★★★★★

タチイヌノフグリ(立犬の陰嚢)

名の由来
茎が直立するイヌノフグリ。オオイヌノフグリは横に広がるが、タチイヌノフグリは縦に伸びる。
青い、見た目4枚の花びら。形は似ているがオオイヌノフグリよりも小さい。花期は春〜初夏。咲きはじめはオオイヌノフグリより遅いと思う。
帰化植物
ヨーロッパ、アジア、アフリカ原産。本によって書いてあることが違うよぉ。
オオイヌノフグリより花が小さく、また、横に広がって群生するわけではないので、オオイヌノフグリほどの可憐さ、圧倒的な感動はない。公園で子供と遊んでいるとき、オオイヌノフグリに似ているけどなんか違うなと思って家に帰って図鑑で調べたらこれだった。けっこうそこらに生えている。アスファルトの隙間からでも気軽に生えていたりする。
花の美しさ:★★★ 雑草度:★★★★★

イヌノフグリ(犬の陰嚢)

名の由来
オオイヌノフグリを参照。
在来種ということだが、私は見たことない。元々は雑草であったが、野草に転落(!?)してしまったとか。オオイヌノフグリとの生存競争に負けて、野山のほうに追いやられたという内容の文章は本で読んだことがある。写真で見比べてみると、確かにオオイヌノフグリのほうがバタ臭く、帰化植物であることが無理やり納得できる。
雑草度:★

トキワハゼ(常盤爆米)

名の由来
花が爆ぜ米に似ていて、常盤(=いつまでも変わらず)、つまり、1年中いつまでも咲いているから。
白い唇形の花。がくに近いほうは、うす紫色。がくは5枚。真冬以外。
ホントにいつでも咲いている。まったくトキワハゼとはよく言ったものだと思う(もっとも、私には爆ぜ米というのがわからないが・・・)。庭を1年観察していて、咲いていなかったのは、真冬のごく一時期だけだったのではないかというくらいよく咲いている。とにかく小さな個体のまんま、すぐに花を咲かせる。地表面に出ている部分全体で足の親指より小さいなんてザラ。花自体はとてもかわいらしいが、世の中ではほとんど知られていないのではないかな。なんかもったいない。そこらに普通にあるのに。あるとき庭で、がくが5枚の謎の小さな雑草を発見し、新種(私が知らないという意味で)か?と喜び、いくらか調べたがなかなかわからないことがあった。何度か庭を見直したところ、謎があっさり解けた。花が一緒に咲いている個体を見つけ、トキワハゼであることが判明。オオイヌノフグリが花びら4枚なので、図鑑を見るとき、ゴマノハグサ科ははじめから候補からはずしていたのだった。そんな思い出もあるトキワハゼ。茎は直立して15cmくらいになることもあるそうだが、私はそんなに立派なのは見たこともない。地べたにべたっとそれこそ沙魚(はぜ)のイメージだ。
花の美しさ:★★★★ 雑草度:★★★★★

ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)

名の由来
花の形が鷺の頭に似ているから。白い花がまれにあり、そちらが元々はサギゴケとよばれており、それに対して紫色のサギゴケ。紫だったら、きっと鷺にはたとえないよね。
紫の唇形の花。春〜初夏?トキワハゼよりも大きい。いっせいに咲いてかなり目立つらしい。
トキワハゼとよくセットで紹介されているのだが、私は果たして見たことあるのか、疑問である。知らずに目に入っているということはあるかもしれないが・・・。水田の畦(あぜ)など少し湿ったところに多いようなので、環境によってはかなりありふれているのであろう。
雑草度:★★★★★(多分)

ツタバウンラン(蔦葉海蘭)

名の由来
葉がツタに似ていて、花がウンラン(在来種)に似ているから。って、私にはウンランってわからないよぉ。別名ツタカラクサ。こちらはつるを唐草模様に見立てたもの。そう、つる性の1年草。
紫がかった白などの唇形の花。春〜初夏?トキワハゼに似ている。
帰化植物
ヨーロッパ原産。大正初期に園芸用として輸入された。
はじめてみたときは、カキドオシかと思った。別のところでカキドオシとはっきりわかるものを見つけ、じゃあムラサキサギゴケかと思ったその日の夜中、別の調べものでパラパラ図鑑をめくっていたら、偶然このツタバウンランを見つけた。逸出帰化植物で石垣の間などに生えるなどとあり、まさにビンゴ。なによりも葉っぱが何度も見て目に焼きついているものと同じだった。この葉の形が、カキドオシでもムラサキサギゴケでもないよなあと1年以上思っていたので、すぐにピンと来た。北海道と本州の都市部が分布域と手元の2冊の本にあるが、四国や九州での目撃談があれば、ぜひ教えてください。
雑草度:★★★